透明のアンテド
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"フツーになりたい?"

"僕なら、ジユーを選ぶよ"

[オリバーの自由帳]

アーギュメンテーションの魔性

7/26/2020

 
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僕の10代は本当に混沌としていて、死の淵で息を吐くようなものだった。

どうして、いつからか僕の意識は死を捉えることがなくなった。あのころ日本に引っ越してしばらくは、僕は精神分析家の世話になっていた。というか、祖母が無理やり僕を車に乗せ連れて行った。精神分析を受けるというのは知的な体験だったが、それで僕の心が癒されることはなかった。その体験は、僕が今記事をを作ったり解説をしたりするのに役には立っている。

僕の心がずたずたになって収拾がつかなくなるくらいには、僕の家庭は荒れていた。相応に悲惨な目にも、僕は遭った。不幸を書き並べるつもりはないが一つ例に挙げると、レイプされたのに誰もそれを認めてくれなかったことは悲しいことだった。そんなことは、起こるはずがないことだと家族は誰も信じてくれなかった。僕は、わかるつもりがない人にはどんな言葉を向けても無駄だと学んだ。

幸い、ネットで知り合った彼が僕をよく助けてくれた。共通の趣味があったし、話は夜更けまで弾んだ。僕は僕を守ってくれる人が、何よりも必要だった。その点、彼の趣味はともかく、僕の置かれている状況をよく理解してくれるし同情もしてくれた。愛情もくれたし、そういうことが僕の人生の一時には必要だった。偽りのない愛というものは、何物にも代えがたいものだったろう。それは、人が人として当たり前の尊厳のものとに生きて、真っ当になるには誰しもが必要とするものだった。

10代に立ち込めていた病みを払ったのは、フランスで経験したアーギュメンテーションだった。それは、あるものがなぜ正しい、あるいはなぜ正しくないのかを知る方法だ。僕はアーギュメンテーションを使って、自分が正しかったのかあるいは誤っていたのかを知った。この分析の目は、家族やあらゆるものに向けられた。聞けば、哲学者のフコも10代の病みをアーギュメンテーションの力によって祓ったという。僕も重度のアダルトチャイルドを、アーギュメンテーションの力によって克服した。アーギュメンテーションには、格別の魔力があるのだ。

だから、僕はぎりぎりまで体調を崩して体が追い込まれても、もはや全く死を望むことがない。健全な魂を獲得したからこそ、健全な傷み方しかしない。僕は、このアーギュメンテーションによる回復効果は大きな発見だと思うけれども、誰にでも扱えるものかなと思う。だから、もう少し簡単に取り扱いを容易にすることで、日本の人々に巣くう魔を祓うことに役立てたいと思う。善なる過去と未来とを取り戻すベネフィックをかけて、本来の魂にくべられたマレフィックを打ち消せるだろうか。

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