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[オリバーの自由帳]

Noble Audio Falcon レビュー

1/12/2020

 
画像
Noble Audio Falcon のレビュー。
再生機器とテスト音源については長いので、末尾に書いてあるよ。

おすすめ度: ★★★★☆ → ★★★☆☆

■全体的な印象
ブランドの名前のかっこ悪さにたじろいで、ちょっと避けていた。ノーブルオーディオで王冠マークとか、素直にかっこ悪いセンスにちょっと…と思っていた。本体の質感はちょっと安っぽいが、うーん、ちょっと安っぽいね。貼り合わせ部の軸がずれていたり、クラフトマンシップは低い。Falcon見てから、T5 True Wirelessの本体を見ると高級感を感じるよ。Falconの構造的な問題についても追記、ついでに星も一つ下げた。

■ドライバ
6mm Dual-layered Carbon Driverを搭載。紛らわしくD.L.C.ドライバと記載されていることもあるが、Diamond‐like carbon(ダイヤモンドライクカーボン)のことではなく、Dual-layered Carbon Driverは一般的な縦横に重ねたカーボン素材を樹脂で固めたものだろう。カーボンというのは樹脂で固めるプロセスや編み方の課題があって、実際にはスペック通りの強度は出ない。縦横で編んでいる以上、45度では非常に脆い。だから、グラフェンより良い音響特性は望みにくいと思う。ベリリウムドライバにも、劣っているのではないかと思う。カーボンドライバ使用というのは、マーケティング向けの新奇性しかないんじゃないかな。

■高・中・低音
はっきりと明瞭な高音域と、抑え目な中音域、そして意外に量感のある低音域で構成されている。この機種の音質の特徴は、非常に明るい高音域だろうと思う。そして、低音はEDMをタイトにこなせるくらいの低音域という感じで、重低音は望めない。なんというか、評価が分かれる音造りだと思う。個人的にはFalconの音造りは好きなんだけど、トゥルーワイヤレスで望める高音域というのには限界があるから、低音を改善して音の質感を向上させた場合の方が魅力ある音造りになるんじゃないかと思う。低音の泥をまとった生っぽさを作るというのも、荒い高音をさらけ出して粗を聴かせるよりは賢い選択なのかもしれない。

■各楽器や声の質感
非常に明瞭で音の人工的リアルっぽさ高いと思う。ただ、少しクリア過ぎて不自然という印象を持つ人もいるだろうと思う。Falconの音質上の課題は、低域を削って3-4khz付近を押し出して描き出すためか、シャープな明瞭感と同時に機器やチップセットの再生性能の限界ともいえる質感再現の粗さを露呈してくるところにある。

■音の分離 分解能
音の分離に関してはMW07 GOと並んで、トゥルーワイヤレスでは最も優れた部類に入るだろう。

■サウンドステージ
音場の狭さがこの機種の弱点だ。FalconがMW07 GOに勝てない理由にはデザインのダサさもあるが、サウンドステージの狭さというのが音質面では大きい。Falconは分離は良いが音場が狭いので、オーケストラのような楽器数が多くスペースが求められる音楽を描写することに関してはMW07 Goの方が優秀だ。

■付け心地・装着感・その他
着け心地がこの機種の難しさで、かなり耳の奥まで挿入するのだけど軸が結構太い。 この軸の太さに不快感を覚える人は多いだろうと思う。

■構造の欠陥?
Falconはイヤーピースを保持する工夫が本体側にはなく管も短いので、簡単にイヤーピースが外れる。しかし、Falcon自体は耳の奥へ押し込むと保持される構造をしている。これで何が起こるかというと、耳の奥にイヤーピースが外れて残るという問題だ。付属のホーン型イヤーピースはゴムの劣化で外れやすくなり、耳の奥にも残りやすくなる。その他のイヤーピースで対処しようにも、押し込むとフィットするというFalconの形態と相性のいいイヤピースがない。僕の場合は、Falconで挿入したイヤーピースはピンセットを使わないと耳から取り出せなくなったので、これじゃ外で使えない。ちなみに僕の耳は合わないイヤフォンはないというほど、普通の形をしている。解決策らしい解決策はないので、このイヤフォンを買う人は気を付けた方がいい。

■遮音性
耳の奥へに押し込む設計のため、T5 True Wirelessよりも遮音性は高い。 

■Bluetooth
Bluetoothバージョンは5.0、aptX対応。通信は安定している。

■充電ケース
かっこよくはないが、非常にコンパクトで持ち運びに向いている。マグネットが強力なので、しまえば確実に充電されるという点はいいね。けど、あまりに強力で指が滑るとケースから取り出せないこともある。

■まとめ
特殊な装着感と高音域最重視の音造りが気に入る人には、おすすめできると思うよ。ただ、予算が許すなら、僕ならMW07 GOを薦めるかな。MW07 GOに対して、Falconが勝てるところは基本的にないからね。
再生機器・環境
SONY ZX300 & WM1A & NW-A50

テスト音源
*FLAC 44.1khz 16bit
Misfits, Hakuna Matata, Thousand Knives, Shining Boy & Little Randy, Messiah: For unto us a child is born, Bach Christmas Oratorio BWV248, Brahms Intermezzo Op 118 No 2

*FLAC 44.1khz~192khz 24bit (High-resolution audio)
Death with Dignity, Atlas song, Bad Romance, Trigger Bang, Unbreakable, Ballet Mecanique, La Valse

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