透明のアンテド
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"君は囚われている…"

"…君が作る秩序に"

[精霊文学]

星柄のマント

12/24/2019

 
画像

ミック
ジャック
ニャンネー
おれたち
ずっともなんだぜ!


白うさぎのミック
みんなの人気者ってほどじゃないけど
学校では友だちをわらわせているよ
家にはパパとママがいる
7段変速の自転車と星柄のマント
それがミックの自慢の種
 
茶色うさぎのジャック
彼のことは誰も知らない
彼にはだって 友達がいなかったから
ミックはなんども友達になってあげようとした
自転車を貸したりもした
けどうまくいかなかった
 
ジャックはフランス人だから
アメリカ人とは口をきかないんだって
おじいちゃんのころからパリに住んでて
ジャックは茶色いのにフランス人なんだ
だからアメリカ人のミックとは口がきけないんだ
星柄のマント 貸してあげればよかったかな
 
大きくなると
コンバースについた染みが気になって
みんな全部知っている気がして
ミックは学校をさぼるようになった
ほんとうは家には誰もいないこと
クリスマスにパインツリーは買いに行かなかったこと
代わりに絵に描いたこと
みんなぜんぶしっているきがした
でも絵の星はマントから飛び出て ツリーの頂上に登って輝くんだ
 
パパもママも帰ってこなくなってから
ジャックはやってきてこういうんだ
“パリのことしか知らないけど、ここで遊んであげてもいいよ”
“いい。君は友達じゃないって言ってた”
“マントがうらやましかったんだ”
“着たい?”
“うん”
“いいよ”
 
冬休みがおわって
ミックは学校にもいなかったしお家にもいなかった
薪ストーブの火は消えていたし
ミックは笑顔でねむっていたから
だれも彼を起こそうとはおもわなかった

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